犬の子宮体部の平滑筋腫

老齢の小型犬が1~2ヶ月ほど前から徐々に便が扁平になってきたが、最近排便に時間がかかるようになってきたという主訴で来院。腹部触診で下腹部に硬い腫瘤を蝕知したため、X線検査及び超音波検査を行った結果、骨盤腔から頭側に向かって幅3cm以上×長さ6cm近くの腫瘤が存在し、これが結腸を圧迫していたことが分かった。周辺のリンパ節の腫大や各臓器の異常はなく、血液検査でも特に異常が見られなかったため、腫瘤の摘出手術を実施した。写真は術前に行ったX線写真と術中の経時的に見ていった子宮の腫瘤摘出手術の様子。子宮の漿膜下で剥離して血管や神経に障害を与えないように、くり抜いていく感覚で切除していった。病理組織検査結果は子宮の平滑筋腫だった。

 

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